謹賀新年2012

新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は多難な一年でしたが、今年は少しでも良い年となりますように。

昨年は、このblogの[2011回顧]や「ダンスマガジン」2月号の「バレエ年鑑2012」ベスト・ステージ&ピープル 2011、「オン・ステージ新聞」新年特大号洋舞ベスト5の選出・コメントでもあげたように、シルヴィ・ギエム吉田都首藤康之といったスターたちの新境地や深みを増した演技、金森穣、森優貴、鈴木ユキオといった気鋭のコレオグラファーの活躍が印象に残った。新国立劇場の新制作『パゴダの王子』が話題を振りまいたのも記憶に残る。大震災・原発事故のことも忘れてはならないだろう。アーティストたちの取った行動や劇場・主催者の対応等は今後検証されていく機会もあろう。
2012年の展望に関しては1月下旬頃ここに掲載できれば(本年度のラインナップがもう少し公表されるのを待つため)。新しい波が寄せてきている分野、深化・先鋭化しているジャンルもあって予断を許さない。変革の年となるのだろうか。秋には「ダンス・トリエンナーレ・トーキョー2012」「ダンス・ダンス・ダンス・アット・ヨコハマ」という大規模なダンスフェスティバルが行われる。3年に1度行われる「世界バレエフェスティバル」はじめ期待の来日公演やガラ・コンサートもめじろ押し。楽しみな1年となりそう。
いっぽう、ここ数年、助成金が削減されたり、不況や観客のニーズの変化により招聘元が倒産・活動休止するといった状況にある。そのうえ、震災による公演中止や延期のダメージを受けた団体も少なくないはず。今に始まったことではないけれども「厳しい状況」のなか、アーティスト・関係者たちはどう状況を打開していくのか。観るものはそれをどう支えていくことができるのか。踏ん張りどころの一年となるかもしれない。
以下の映像は、元日に行われたウィーン・フィルニューイヤーコンサート2012(NHKでも放映)から「美しき青きドナウ」。今春来日するマニュエル・ルグリ率いるウィーン国立バレエのダンサーが踊る映像(振付:ダヴィデ・ボンバナ)。
2012 New Year Concert - Johann Strauss - An der schönen blauen Donau (mit Ballet)