横浜ダンスコレクションEX2013 コンペティションI及びコンペティションII 出場者が決定

2013年2月に開催される「横浜ダンスコレクションEX2013」の「コンペティションI 作品部門」「コンペティションII 新人部門」の出場者が26日、公表された。5か国164組の応募者のなかから12組(コンペティションI)/15組(コンペティションII)が出場する。
横浜ダンスコレクションEX 2013 コンペティション�・�の出場者が決定!
http://www.yokohama-dance-collection-r.jp/jp/pdf/0920pressrelease.pdf

コンペティションI(日時:2013年2月9日〜11日)5か国124組応募のなかから日本、韓国、台湾の12組が上演。
秋津さやか、荒悠平、入手杏奈、奥野美和、木原浩太
Kim Joon Young(韓国)、Kim Boram(韓国)、木村愛子、島田直
中村蓉、Lin Yu Ju (台湾・中国) 、花本有加×松木

コンペティションII(日時:2013年2月6日〜8日)新人部門・25歳以下対象で40組の応募のなかから15人選出。
五十嵐結也、金井迪大、黒須育海、後藤海春、白井愛 
田上和佳奈、丹哲郎、仁田晶凱、橋本迅矢、浜田純平
藤崎香菜、堀菜穂、升水里香、松田鼓童、村岡太平

現在のように作品部門、新人部門に分かれて3年目。今に始まったわけではないが、若い人ばかり。「コンペティションI 作品部門」の出場者でも大半は20代で、25歳以下の人もチラホラ。新人部門ファイナリストの平均年齢22・6歳だという。
作品部門の日本人ファイナリストは名のあるカンパニーの作品に参加している/してきた人、著名な舞踊家に師事した若手中心。自作を発表するに際し、その経験を活かしつつ、いかに新しい感性をみせることができるかがポイントになるのではないか。
新人部門では初年度(2011年)に川村美紀子という大魚を逃すことなく新人賞に選出。川村は今年(2012年)の受賞者公演で快作(怪作?)『へびの心臓』を発表し、来たる10月の「ダンストリエンナーレトーキョー2012」の「JAPAN FOCUS」でも上演される運びになった。新人部門は持ち時間10分のなかで若い才能が存分に個性をアピールするものが多くて楽しい。川村のような超弩級の存在が出てきたこともあり今後も要注目。当初の予想よりも水準が高い印象を受ける。前回、前々回のファイナリストで、その後も活躍している人が今年作品部門に選ばれているのも納得がいく。
コンペがメインではあるが、横浜ダンコレは受賞者公演、海外フェスティバル交流プログラム/国際共同制作プロジェクト、それに過去のファイナリストによるショーケース含め小品中心とはいえ上演作品数が多い。一大フェスティバルでもある。若手によるコンペ+フェスティバルとして独自の発展を遂げてきた。アジア中心に海外のダンスフェスティバル等のディレクターが数多く訪れているのは周知のとおりである。
決して潤沢な予算があるわけではないだろうし、スタッフも多くないはずなのに若手育成、国際交流、普及・紹介と多岐にわたるプログラムを独自に組み世界に発信している姿勢には頭が下がる。この夏から秋にかけて「ダンス・ダンス・ダンス@横浜」が行われているが、来春も横浜がダンスで熱くなるのを楽しみにしたい。
川村美紀子「へびの心臓