2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

MRB松田敏子リラクゼーションバレエ「バレエスーパーガラ バレエコレクション2010 in OSAKA」

MRB松田敏子リラクゼーションバレエ「バレエスーパーガラ」は1999年以来毎夏、大阪で開催されるバレエ・ガラ公演。関西で活躍する一線級を中心とした踊り手が一堂に会するわが国有数のガラ・コンサートとして定着している。12回目の今回も盛り沢山な内容で楽…

小林十市のダンサー復帰!!について思うこと

東京バレエ団が12月にモーリス・ベジャール振付『M』を5年ぶりに再演する。先日、その配役が発表されたが、狂言回し役であるシ(死)役に、初演キャストである小林十市が特別出演するというニュースにはかなりの反響があるようだ。確かにサプライズ! ベジャ…

大阪→清里

公演シーズン真っ盛りである。各地でダンス公演が目白押しだ。 つい先日、大阪のMRB松田敏子リラクゼーションバレエ主催「バレエスーパーガラ」を観劇し、その後まもなく山梨県・清里で行われる恒例の「清里フィールドバレエ」初日『白鳥の湖』に足を運んだ…

ゼロになるからだ

スタジオジブリの最新作「借りぐらしのアリエッティ」が公開されてヒットしている。ジブリ作品といえば毎回主題歌も話題になる。なかでも個人的に印象深いのが「千と千尋の神隠し」の「いつも何度でも」(作詞:覚和歌子、作曲・編曲:木村弓)。 木村弓 いつも…

森山開次ソロダンスツアー2010『翼 TSUBASA』

森山開次のソロ『翼 TSUBASA』(7月23日 世田谷パブリックシアター)。 2001年、初のソロ公演で上演した『夕鶴』の再演であり、「鶴の恩返し」を題材にしたもの。民話の世界を情趣たっぷりに描いている。ピアニストの阿部篤志、トランペット奏者の田中一徳との…

松岡伶子バレエ団「アトリエ公演」の意義と成果

名古屋の松岡伶子バレエ団は、愛知・三重・岐阜の3県に30箇所の教室を持つ、日本でも有数の規模を誇るバレエ団体。今年で創立58年を迎え、内外で活躍する踊り手を多数輩出している。ジュニア育成に定評あるだけでなく、20歳前後の、まさにバレリーナとして飛…

シャンソンの重鎮・石井好子死去とシャンソン&バレエ

日本シャンソン界を代表する歌手・石井好子さんが17日亡くなられた。享年87歳。 戦前に東京音楽学校(現・東京芸大)声楽科を卒業。ドイツ歌曲を学んだのちジャズに転向した。50年にアメリカ留学したあとフランスに渡ってシャンソンを学びヨーロッパ各地で…

象の鼻テラス&横浜赤レンガ倉庫1号館による合同記者発表

創造都市・横浜に根付いた文化施設として多彩な活動を行う象の鼻テラス(運営:ワコールアートセンター)と横浜赤レンガ倉庫1号館(指定管理者:公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)による合同記者発表が7月20日、象の鼻テラスにて開かれた。 直線距離にして数百…

トヨタコレオグラフィーアワード2010“NEXTAGE”最終審査会 審査結果

コンテンポラリー界の一大イベント・トヨタコレオグラフィーアワード2010“NEXTAGE”最終審査会が19日世田谷パブリックシアターにて行われ、「次代を担う振付家賞」および「オーディエンス賞」が決定。足を運んでいないが情報を得たので速報を掲載。 次代を担…

Noism1&Noism2合同公演 新潟限定 劇的舞踊『ホフマン物語』

Noism1&Noism2初の合同公演 新潟限定 劇的舞踊『ホフマン物語』は本拠地・新潟のりゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)での3日間限定。公演シーズン真っ只中であるが、さっそく初日(7月16日)に駆けつけた。Noism1と研修生カンパニーNoism2あわせて19名が出演…

日本人にも親しまれるフランスの純愛物語『シラノ・ド・ベルジュラック』『椿姫』

BeSeTo演劇祭で上演されているSCOTによる鈴木忠志演出『シラノ・ド・ベルジュラック』を観る。2006年にも今回と同じ新国立劇場にて劇場主催公演に招聘されて上演されてもいる鈴木にとっての近年の代表作のひとつである。鈴木は前衛演劇の旗手として注目され…

大島早紀子演出・振付 東京二期会オペラ劇場 ベルリオーズ『ファウストの劫罰』

東京二期会オペラ劇場が東京二期会/東京フィル ベルリオーズ・プロジェクト 2010の一環としてエクトール・ベルリオーズ作曲『ファウストの劫罰』を上演した(初日観劇)。これは「4部からなる劇的物語」と題されたもので、ドイツの文豪ゲーテの「ファウスト」…

東京バレエ団海外公演700回と高岸直樹・由良之助

先日、東京バレエ団がミラノ・スカラ座での『ザ・カブキ』公演をもって海外公演700回を達成した。東京バレエ団のblogのほかネットメディアでも取り上げられている。 http://www.thetokyoballet.com/news/ 海外公演700回目は偉業だが、さらに驚いたのが、記念…

艶やか極まりない法村珠里『ドン・キホーテ』キトリ

「艶やか(あでやか)」という言葉がある。大辞泉を引くと“[形動][文][ナリ]《「あて(貴)やか」の音変化》女性の容姿がなまめかしいさま。美しくて華やかなさま。「―にほほえむ」「―な衣装」[派生] あでやかさ[名]”という意。どうしてここでいきなり…

カジワラトシオ×東野祥子 『UNTITLED RITUALS NO.1-NO.5』

原宿にあるhttp://www.littlemore.co.jp/chika/:TITLE=リトルモア地下という地下の小スペースで行われたカジワラトシオ×東野祥子 による『UNTITLED RITUALS NO.1-NO.5』という公演を観た。 若者向けの雑誌や写真集を制作するほかレコードのレーベルも持ち、…

ダンサーを観る楽しみ 作品を見る楽しみ

今にはじまったことではないが、バレエの舞台を鑑賞する際、ダンサーで観るか、作品で観るかというのは人それぞれだといわれる。このところ世界的にスターが不在と嘆かれる。現代作品やコンテンポラリーとなると「振付家の時代」と目され、ダンサーは作品・…

ローザスと鬼才振付家ケースマイケルの現在

8月に開幕する「あいちトリエンナーレ」のパフォーミング・アーツ部門で上演予定されているローザス『ローザス・ダンス・ローザス』のチケットが早くも完売したようだ。10月末の平日3日間の小ホール公演とはいえ、コンテンポラリー・ダンス公演として何百人…

ルジマートフ究極の名演『シェへラザード』金の奴隷

孤高の名ダンサー、ファルフ・ルジマートフ。長年にわたってクラシック・ダンサーとしてあらゆるレパートリーをこなし頂点を極めてきたが、表現者としての独自性は、クラシックを越境した近代バレエやモダンにおいてより発揮されていると思う。笠井叡『レク…

イサム・ノグチ母を描く「レオニー」 勅使川原三郎出演

日系アメリカ人の著名彫刻家イサム・ノグチ(1904〜1988)は、日本の詩人で慶應義塾大学教授の野口米次郎とアメリカの作家で教師のレオニー・ギルモアとの間に産まれた。事情あってシングルマザーとなったレオニーは、若きイサムとともにふたつの国で、戦争等…

バレエ界待望の超新星!ダニール・シムキン!!

昨夏の「世界バレエフェスティバル」で大ブレイクした新星・ダニール・シムキン。ロシアのバレエ一家に生まれ、主要な国際バレエコンクールを総なめにして早くから注目される存在だったが、プロのダンサーとしての成長も目覚ましく、まさに飛ぶ鳥を落とす勢…

ミクニヤナイハラプロジェクトvol.5 『幸福オンザ道路』

ディレクター制によるアート集団であるニブロールを主宰する矢内原美邦が主に「演劇」を上演するために立ち上げたのがミクニヤナイハラプロジェクト。ただ、そこで上演されるものは、常識的な意味での演劇とは趣を異にする。何を喋っているのかわからぬ位に…

「ホフマン物語」オペラ&バレエあれこれ

Noism1&2合同公演 新潟限定 劇的舞踊『ホフマン物語』の初演が迫ってきた。 オペラの「ホフマン物語」はよく知られよう。主人公の詩人ホフマンが、歌う人形のオランピア、瀕死の歌姫アントーニア、ヴェネツィアの娼婦ジュリエッタと次々に恋に落ちるも成就…

ボヴェ太郎『消息の風景−能《杜若》−』

7名の能楽師と共演し能の名作「杜若」に挑んだボヴェ太郎の新作『消息の風景−能《杜若》−』(7月2、3日 伊丹アイホール、3日所見)は、期待にたがわぬ刺激的な舞台だった。“空間と身体の呼応によって生成される「場」の可能性を、舞踊を通して模索してきた”(公…

大野一雄 お別れ会「ブラヴォー!大野一雄の会」詳細

故大野一雄さん(舞踏家)のお別れの会である「ブラヴォー!大野一雄の会」が7月17日(土)に行われる。大野一雄舞踏研究所 公式WEBサイトにも詳細が出ている。 会場内にて随時献花と展示観覧ができるようだ。展示:細江英公「胡蝶の夢」写真絵巻他映像等上映有…

第30回ニムラ舞踊賞に厚木三杏が決定!

長野県諏訪市主催の第30回ニムラ舞踊賞に厚木三杏が決定した。 第30回ニムラ舞踊賞受賞者決定 http://www.city.suwa.lg.jp/www/info/detail.jsp?id=1885 受賞理由は以下のとおり。 新国立劇場バレエ団公演のトワイラ・サープ振付『プッシュ・カムズ・トゥ・…