2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

埼玉全国舞踊コンクール 成人の部を観て

夏恒例の埼玉全国舞踊コンクール(主催:埼玉県舞踊協会)が今年も行われました。最終日はクラシックバレエ決選 1部(成人)、モダンダンス決選 1部(成人)。さいたま市文化センターの大小のホールを用い、ほぼ同時間帯に開催されるため、両部門すべてをフォロ…

コチェトコワ&シムキン主演『ドン・キホーテ』全幕

世界バレエフェスティバルが全幕特別プロ『ドン・キホーテ』によって開幕!ワシーリエフ版『ドン・キホーテ』はバレエフェス全幕の定番、前回はタマラ・ロホ&ホセ・カレーニョ、前々回はガリーナ・ステパネンコ&アンドレイ・ウヴァーロフというベテラン組…

V.I.I.M project、深谷正子、金魚(鈴木ユキオ)、Monochrome Circus+じゅんじゅんSCIENCE、手塚夏子

BABY-Q+Nibroll presents 「V.I.I.M project」 映像作家が身体表現や音響を取り込んで立体的なパフォーマンスを行うという試み。高橋啓祐 演出・映像『ネコロール』と斉藤洋平 演出・映像『TIGER.TIGER』の二本立てです。『ネコロール』では、ニブロールの…

不況下にできること

今秋に来日するニューヨーク・シティ・バレエが先日コール・ド・バレエのダンサー11名を解雇しました。入場料収入だけでは団員・スタッフに給料を払うことはおろか、舞台を制作し定期的に公演を打つことすら容易ではないのは世界共通。公的な助成金や民間企…

ポストモダンの大家、マース・カニングハム逝去

ポストモダンダンスの先駆者として知られる振付家/舞踊家のマース・カニングハムが26日、ニューヨークにて老衰のため逝去しました。享年90歳。 巨星堕つ、とはありきたりな表現ですが、一昨年のモーリス・ベジャール、今年6月のピナ・バウシュと20世紀舞踊…

佐多達枝作品常連・弟子筋たちが振付家として活躍

某SNSから得た情報ですが、スイス在住の日本人ダンサー首藤泉作品が2010年度ローザンヌ国際バレエコンペティション・フィシャルコンテンポラリーヴァリエーションビデオに選出されたようですね。首藤さんは元ネザーランド・ダンス・シアター2の団員。2003年…

千日前青空ダンス倶楽部の最新作『アカイノノハナ』

土方巽らの生み出した舞踏は、現在のコンテンポラリー・ダンスにも大きな影響を与えています。1990年半ば以降大ブレイクした伊藤キム、山崎広太は舞踏出身であり、彼らの存在・作風がネオ舞踏と称された時期もありました。土方に師事、麿赤兒の大駱駝艦の旗…

今夏の創作バレエ

例年7、8月は連日舞踊公演が目白押しです。今年は3年に1度の「世界バレエフェスティバル」も開催されます。世界各地で活躍している日本人ダンサーがシーズンオフのため帰国して公演や発表会に出るのも夏シーズンのみどころ。話題尽きないダンスシーンですが…

神奈川の舞踊事情

先日、神奈川・横浜にて2つのダンス公演を続けて観ました。 ひとつ目は『牛2』というイベント。会場は横浜の名所で京都や鎌倉から歴史的建造物を移築した三渓園にある旧・澄名寺本堂でした。ダンサーと音楽家のコラボレーションを中心としたプログラムであり…

Noism1・金森穣振付 秋の新作タイトルが決定!!

先日、金森穣率いるNoism1秋の新作公演概要が公式blog等にて公表されました。ご存知の方は多いでしょう(当blogでも取り上げました)。7月17日更新の公式blog記事によると、未定タイトルが『Nameless Poison - 黒衣の僧』に決定したようです。 2008年初演の『…

バッハ音楽と舞踊

先日、佐多達枝演出・振付の合唱舞踊劇『ヨハネ受難曲』が上演されました。「ヨハネ受難曲」はイエスの受難を描くJ.S.バッハ(1685〜1750)の大曲。舞踊と合唱と管弦楽を融合させるO.F.Cの集大成でした。佐多と台本の河内連太は、ときに曲想から離れつつも人間…

ウィーン産ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』

7月4日からミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』が上演されています(帝国劇場で八月末まで上演)。脚本・歌詞を空前の大ヒット作『エリザベート』のミヒャエル・クンツェが担当したウィーン産ミュージカル。原作は「チャイナタウン」「テス」「戦場のピ…

舞踊批評の重要性

ダンス公演は公演期間が1、2日と短いことが多く、舞台評が出るのは公演後ということがほとんど。ブロードウェイのように、ロングランシステムをとり得るのであれば、プレビューや初日を観劇した記者や評論家の書いた評がすぐさま掲載され、動員はおろか公演…

MOKKが関西初登場

MOKKは、ダンサー/振付家の村本すみれを中心に、舞台監督、照明、音響、制作を手がけるスタッフで構成されたグループです。企画ごとにクリエイターやダンサーを集め、劇場にとらわれない空間においてパフォーマンスを展開してきました。 公演を行ってきた場…

六本木・Super Deluxeで行われるダンス公演

東京・西麻布にあるバー・イベントスペースSuper Deluxeをご存知でしょうか。六本木ヒルズからも程近い六本木通り沿いビルの地下にあってアクセス・雰囲気とも抜群にいいスポット。ライブイベント中心に連日さまざまの催しが行われています。 最近、そのSupe…

東京バレエ団『ラ・バヤデール』制作日記の展開

以前にもご紹介しましたが、東京バレエ団が9月に新制作するナタリア・マカロワ版『ラ・バヤデール』制作日記blogが着々と更新されています。 リハーサルの模様やインタビュー、チケット情報などがアップされてきましたが、今回、「ラ・バヤデール」〜誕生から…

Noism1秋の新作は見世物小屋シリーズ第2弾

金森穣率いるNoism1秋の新作の速報が公式blog等に出ています。 今回は昨年夏に発表され話題を集めた『Nameless Hands〜人形の家』に続く見世物小屋シリーズ第2弾。新潟公演のほか各地での上演も予定されているようです(現在ネット上等に出ている情報では愛…

「フィガロジャポン」のシルヴィ・ギエム独占インタビュー

現在発売中の「フィガロジャポン」7/20号(7月4日発売)に「奇跡の舞姫、シルヴィ・ギエムが語る。」と題して6ページにわたるインタビュー記事等が掲載されています。 madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン) ―イギリス湖水地方の旅 完全保存版 2009年 7/20…

「バレエ用語集」

少し前になりますが「バレエ用語集」という本が出ました。 バレエ用語集作者: Croise出版社/メーカー: 新書館発売日: 2009/06/02メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 24回この商品を含むブログ (4件) を見るバレエ・レッスンで使われるパ(ステップ)について…

『ロミオとジュリエット』、クルベリ版を中心に

創立60周年を迎えた谷桃子バレエ団が先日、ビルギット・クルベリ(1908〜1999年)振付の2作を上演しました。クルベリは、スウェーデンが生んだ女傑、『ジゼル』等の読み換え版によって知られる異才マッツ・エックの母親でもあります。谷バレエ団では、1980年に…

NPO法人バレエノアの活動紹介がNHK総合TV「こんにちはいっと6けん」にて放映

先日紹介した群馬のNPO法人バレエノアの活動や話題作『紙ひこうき』を取材したものが7日(火)、NHK総合テレビ「こんにちはいっと6けん」にて紹介されるそうです。11:05〜11:54の間の枠内です(関東のみの放映)。 ヴッパタール舞踊団で踊っていたファビアン・プ…

池上直子プロデュース公演『Tulip』『Precious〜かけがいのない大切なもの〜』

池上直子は、しっかり踊れ、目力もあって美人という才色兼備のダンサーです。モダンダンスを本間祥公、バレエを高木俊徳に師事、師の創作や上田遥、白井剛作品に出演してきました。今回の公演は、本間祥公ダンスエテルノシリーズ企画 第一弾。小空間で観客と…

佐多達枝・合唱舞踊劇『ヨハネ受難曲』を観る前に

佐多達枝演出・振付による合唱舞踊劇『ヨハネ受難曲』がまもなく上演されます。 合唱舞踊劇『ヨハネ受難曲』 日時:2009年7月4日(土)18:00、5日(日)14:00 会場:すみだトリフォニー 大ホール(JR 錦糸町駅) 演出・振付:佐多達枝 指揮・アルト:青木洋也 ダンサ…

「STUDIO VOICE」誌休刊とダンスメディアの現在

サブカルチャー誌の草分け的存在である「STUDIO VOICE」誌(INFASパブリケーションズ)が9月号(8月6日発売)をもって休刊となることに決まったようです。 映画や音楽についてのエッジな情報が多く、気鋭ライターによるレビュー・紹介記事等もあって、現代文化を…

ニムラ舞踊賞に笠井叡

長野県・諏訪市が主催するニムラ舞踊賞の第29回目の受賞者に舞踊家/振付家の笠井叡が選ばれました。地元紙等が既に報じています。 ニムラ舞踊賞は長野県上諏訪町(現諏訪市)生まれの舞踊家・新村英一(ニムラ エイチ/1897〜1979)の名を冠したものです。新…

ピナ・バウシュが死去

ヴッパタール舞踊団のピナ・バウシュが6月30日亡くなったようです。享年68歳。 亡くなる前日、群馬・高崎で元ヴッパタール舞踊団のダンサー、ファビアン・プリオヴィユが振付けた『紙ひこうき』をみてバウシュのことを考えていたばかりでした。 1980、90年代…