2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

今年は『眠りの森の美女』の当たり年、でもある

今年は国内の多くのバレエ団が『ジゼル』を上演することが話題でした。後半戦に入り、谷桃子バレエ団を残すのみ。それに加え本年は『眠れる森の美女』上演も少なくない1年となります。以下、私が今年現時点で観た『眠り』全幕を挙げておきます。 東京バレエ…

岩名雅記監督作品『朱霊たち』ポルトベロ国際映画祭グランプリ受賞

舞踏家・岩名雅記の監督した映画『朱霊たち』がポルトベロ国際映画祭ベストフィルム(グランプリ)を受賞したそうです。岩名さんからのメール(BCC)で知りました。 岩名は1945年生まれ。舞踏研究所白踏館を主宰し、現在は仏・ノルマンディに在住し公演活動を…

パリ・オペラ座バレエ2009/2010シーズン開幕

バレエの殿堂パリ・オペラ座バレエの新シーズンが9月24日、『ジゼル』全幕によって開幕しました。シーズン開幕に『ジゼル』を持ってきたというのは、古典重視、そしてオペラ座の伝統を重んじる姿勢を打ち出したといえるでしょう。ロマンティック・バレエの名…

特別版<出張ダンス=人間史>vol.19&20

HOT HEAD WORKS主催による<ダンス=人間史>は、1998年よりスタートした対談シリーズです。舞踊批評家生活50年余年の舞踊史の証人・山野博大と舞踊家/振付家で、プロデューサー的立場からのイベント・講座も主催してきた加藤みや子が、日本の現代ダンス史を…

「DANCE FILM VARIATION ダンス・フィルム・ヴァリエーション」&ヴィスコンティ『ルートヴィヒ 復元完全版』

先日はじまったコンテンポラリー・ダンスの祭典「ダンストリエンナーレ トーキョー 2009」。その一環のプログラムである「DANCE FILM VARIATION ダンス・フィルム・ヴァリエーション」は、フランスの映像アーカイブ、シネマテーク・ドゥ・ラ・ダンスの協力を…

現代舞踊は変わりつつあるのか? それとも・・・

わが国のダンス・シーンにおいてバレエ/コンテンポラリー/モダンといったジャンルの壁がいまだ強固に存在します。非バレエのアートダンスとしては、近年、コンテンポラリー・ダンスが隆盛を誇り市場を拡大してきました。舞踊ジャーナリズムの援護も手厚い…

Vol.1 瀬島五月(貞松・浜田バレエ団)

今回ご紹介する瀬島五月(せじま さつき)は、関西を中心に大活躍しているプリマ・バレリーナ。クラシック・バレエからコンテンポラリーと、幅のある踊りと演技を魅せ、抜群のオーラを放っています。また、自作の創作作品にも才を発揮するなど注目の存在。 瀬…

日本のコンテンポラリー・ダンス 海外での活躍

つい先日まで、東野祥子のBABY-Q、室伏鴻のKo & Edge Co.、中村しんじのナチュラルダンステアトルの3組によるドイツツアーが行われていたようですね。9月4、5日@デュッセルドルフ、9月11、12 日@ミュンスター、9月16、17 日@ポツダムを巡演。Ko & Edge Co…

谷桃子バレエ団関連の出版物が相次いで刊行

このところバレエ関連の記事が女性雑誌に掲載されたり、単行本の出版が相次いでいます。今年、創立60周年を迎え、2年間にわたり記念公演シリーズを大々的に展開する名門・谷桃子バレエ団の関係者が関った出版物が続けてリリースされています。 「Grazia」10月…

五耀會 東京公演

日本舞踊は、日本のさまざまの古典芸能の集成でありながら、バレエやオペラ同様、舞台上で上演することを目的とした舞台芸術です。しかし、現代において、その魅力が広く人口に膾炙しているといえないのが現状でしょう。そういった状況に風穴を開けるべく結…

ライブ・エンターテインメント市場が好調

ぴあ株式会社の子会社のシンクタンク、ぴあ総合研究所株式会社は、2008年のライブ・エンタテイメント市場動向についての一覧「ぴあ ライブ・エンタテインメント白書 2009」を9月18日に発売するとリリースしました。 経済不況の中で、ライブ・エンタテインメ…

文化庁芸術祭舞踊部門の参加作品が決定

平成21年度(第64回)文化庁芸術祭の開催が近づいてきました。 舞踊部門では、関西:平成21年10月2日(金曜日)〜平成21年11月10日(火曜日)、関東:平成21年10月12日(月曜日)〜平成21年11月10日(火曜日)の間に行われる公演のうち公募選考を経て参加の認…

CAVA『CONTINENT』チラシに当blogコメント掲載

パフォーマンスグループCAVA(さば)の新作公演『CONTINENT』のチラシに拙コメントが掲載されています。昨年11月に行われた前回公演『罠』について当blogに書いた感想からの引用抜粋。舞踊批評家の志賀信夫さん、ダンサー/振付家で京都造形芸術大学准教授の伊…

小スペース、スタジオでのダンス公演が面白い!

連日ダンス公演が目白押しの首都圏のダンス・シーンにおいて、刺激的な実験が行われているのが小スペースでの公演です。何も今に始まったことではなく、神楽坂のセッションハウスやdie pratze(同じ経営による新劇場・日暮里のd-倉庫も)、横浜のSTスポットで…

今夏の女性振付家による創作バレエを振り返って〜佐多達枝、矢上恵子、キミホ・ハルバート、下村由理恵ほか

今夏の創作バレエについては折に触れて取り上げてきました。あらためて振り返えると女性振付家の活躍が目につきます。ベテランの充実した仕事、若手の躍進ともに見応え十分。以前の記事と重なる箇所もありますが簡単にまとめておきましょう。 ベテラン中のベ…

ルグリ&ギエムが来年2月、15年ぶりに共演!!

来年2月下旬に「マニュエル・ルグリの新しい世界」の上演が決定したようですね。 http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/15.html パリ・オペラ座バレエの仲間たちと行ってきた「ルグリと輝ける仲間たち」に続く位置づけの企画でしょう。話題は、…

「スーパーバレエレッスン/ロイヤル・バレエの精華 吉田都(NHKシリーズ)」

NHK教育テレビで8月28日から毎週金曜午後0:00〜0:25に放送されている「NHKスーパーバレエレッスン/ロイヤル・バレエの精華 吉田都」がバレエ・ファンや関係者の話題を集めています。英国ロイヤル・バレエのゲスト・プリンシパルの都さんが古典やマクミラン、…

イデビアン・クルー活動休止と、ほうほう堂&身体表現サークル活動再開に思うこと

ダンス界のみならず演劇ファン等にも幅広い人気を誇るダンス・カンパニー、イデビアン・クルー(主宰・井手茂太)が、先日行われた『挑発スタア』をもって一時クリエーション活動を休止しました。1990年代半ばから活動してきた、コンテンポラリー・ダンス界を…

乗越たかお著『どうせダンスなんか観ないんだろ!?』

作家・舞踊評論家の乗越たかお氏の新著『どうせダンスなんか観ないんだろ!?―激録コンテンポラリー・ダンス』(エヌティティ出版)が刊行されました。 どうせダンスなんか観ないんだろ!?―激録コンテンポラリー・ダンス作者: 乗越たかお出版社/メーカー: エヌテ…

シルヴィ・ギエム&アクラム・カーン・カンパニー『聖なる怪物たち』ハイライト映像

12月に来日するシルヴィ・ギエム&アクラム・カーン・カンパニー『聖なる怪物たち』のハイライト映像が招聘元のチャンネルにアップされていますね。 バレエ界の女王ギエムとインドの舞踊"カタック"とコンテンポラリーな表現を融合させたアクラム・カーンとの…

JCDN主催「踊りに行くぜ!!」vol.10開催に寄せて

JCDN主催の「踊りに行くぜ!!」が今年で10周年を迎えました。2000年に札幌、東京、横浜・大阪の4都市で始まったプロジェクトは、これまで224組のアーティストが参加し、40地域を旅してきたそうです。今年は33のダンス作品が全国18地域に旅に出ます。 今年は10…