ストップギャップ・ダンスカンパニー デモンストレーション

主催:JCDN、ブリティッシュカウンシル 助成:大和英日基金
ダンス・ライフ・フェスティバル2008
ストップギャップ・ダンスカンパニー(英国)inTOKYO デモンストレーション

(2009年3月17日 ブリティッシュカウンシル地下2階会議室)

学習障がいや身体障がいを持つ人も活動に参加するストップギャップ・ダンスカンパニー(イギリス)を迎え、ワークショップとフォーラム、デモンストレーションが行われた(参加費無料)。同団体は1997年にコミュニティダンスカンパニーとして設立され、現在ではプロとして活動している。ダンサーの可能性を引き出すことによって親しみ易く質の高い作品を発表、学校や地域でのワークショップなど教育プログラムも行ってきた。
デモンストレーションに先立って行われたシンポジウムでは、「あらゆる人と踊り、創るダンス作品−その可能性とクオリティについて−」題して、ストップギャップ・ダンスカンパニー エグゼクティブプロデューサーのデニーズ・ウッズ、ダンサー・芸術監督補佐のルーシー・ベネット、そして、障害のある人たちの表現活動と社会をつなぐ中間組織、エイブル・アート・ジャパン事務局長の太田好泰、障がい者とともに舞台芸術作品を制作する「循環プロジェクト」を開催しているNPO法人DANCE BOX代表の大谷燠が各々の活動の事例紹介とパネルディスカッション(モデレーター:JCDN代表 佐東範一)を行った。コミュニティダンスの可能性が語られるとともに、障がい者のアートに対する偏見を無くしブランディングしていくためには作品としての「質」が今後より一層問われるということが話題に。エイブル・アート・ジャパンの活動はじめ障がい者アートに対する助成は企業のメセナ活動に頼るしかないという我が国の厳しい現状も明かされた。
地域と芸術との関りやエイブルアートの可能性を追求、より豊かで新しい価値観を育み社会に還元できれば、と奮闘する関係者の熱意に勇気付けられる催しだった。