本間祥公舞踊生活45周年記念公演

本間祥公舞踊生活45周年記念公演
『クララと花園』振付:本間祥公 監修:うらわまこと
『To each, his own』振付:山口華子
『ヒマラヤの狐』振付:藤井公・利子
『Light』振付:本間祥公
(2008年11月24日 メルパルクホール)

藤井公・利子門下屈指の名ダンサーとしてモダンダンスの枠を越え活躍してきた本間の舞踊生活45周年記念公演が行われた。日本のモダンのパイオニアのひとりであり当時としては異色の存在であった小森敏の弟子である藤井夫妻の創作は従来の浅薄な社会性を打ち出したり想念の殻に閉じこもったモダンとは一線を画するものだったようだ。その弟子筋にはポストモダンやアングラの影響をうけた人も少なくなく、コンテンポラリー・ダンスの流れとも決して無縁ではない。藤井夫妻が本間のために28年前に振付けたソロ『ヒマラヤの狐』の再演が話題だったが、丁寧にていねいに動きを積みあげ繊細な世界観を構築していくさまは新鮮でなかなか興味深いものだった。