ユニット・キミホVol.2『White Fields』

芸術文化振興基金助成事業
ユニット・キミホvol.2『White Fields』
振付・演出:キミホ・ハルバート
出演:菊池いつか、作間草、西田佑子、森田真希、矢島みなみ、石橋和也、大貫勇輔、芝崎健太、平原慎太郎、キミホ・ハルバート
(2009年2月1日 青山円形劇場)

若手バレエ系振付家トップランナーのひとりキミホ・ハルバートの主宰するユニット第2回公演。前回は旧作再演+新作による小品集だったが今回は2部構成の大作だ。“人をテーマとして、人に対する思いやり、自然に対する思いやりをコンセプトに”創作したという。衣装や舞台装置も白、銀世界のなかで展開されるパフォーマンス。群舞やデュオを織り交ぜ情景を連ねていくが、緩と急、動と静を効果的に用い長時間を飽かせない。ペルトやJ.S.バッハによる聞き慣れた曲を用いているけれども、音楽の情緒に安易に依存することもない。女性陣はクラシックバレエを長年踊っているメンバーが多いが、男性はコンテやストリート系の舞台を踏んできた人が多く、振付もオーソドックスなバレエのパを崩したコンテンポラリーなもの中心。スタイリッシュでセンスの良い作風はバレエファンのみならずコンテンポラリー・ダンスの観客にも訴求するだろう。