文春文庫「闘うバレエ」

東京バレエ団総監督でオペラ・バレエプロデューサー・佐々木忠次 著「闘うバレエ」が文春文庫に加わりました。2001年に新書館から刊行された単行本の文庫化です。
究極のバレエの祭典・世界バレエフェスティバルの裏側やギエム、ベジャールら一流ダンサー・振付家の素顔が綴られており興味深いものがあります。そして何よりも東京バレエ団の軌跡をたどる際欠かせない一冊。創立間もなく旧ソ連や欧州で公演を重ね、1980年代以降は『ザ・カブキ』『M』『ボレロ』をはじめとしたベジャール作品を金看板に掲げ世界を席巻することになるカンパニーの熱気がよく伝わってきます。
短期間で東京バレエ団を世界的なカンパニーに育てた佐々木の手腕は誰しもが認めるところ。今回の文庫化は佐々木の仕事がより広く知られる一助となるでしょう。


素顔のスターとカンパニーの物語 闘うバレエ (文春文庫)

素顔のスターとカンパニーの物語 闘うバレエ (文春文庫)