フラメンコ舞踊の小島章司が文化功労者に

フラメンコ舞踊の第一人者小島章司さんが文化功労者に選ばれました。おめでとうございます。毎年のリサイタルを心待ちにする観客のひとりとしてうれしい限りです。
小島さんは1939(昭和14)年徳島県生まれ。武蔵野音楽大学声楽科を卒業し、声楽、ピアノ、クラシックバレエ、モダンダンスを学ぶうちにフラメンコに出会います。1966(昭和41)年にスペインへ渡り、本場で修業に励み、スペイン各地や海外にて第一線の舞踊手として活躍します。1976年に帰国後は、精神性の高いと評されるダンスを持ち味にしつつ毎年のように精力的に創作フラメンコを発表してきました。『瞋恚の炎』による芸術祭賞を皮切りに、河上鈴子スペイン舞踊賞、東京新聞舞踊芸術賞、芸術選奨文部大臣賞、徳島県文化賞、イサベル女王勲章オフィシアル十字型章、紫綬褒章アンダルシア州政府顕彰、文民功労勲章エンコミエンダ章等受賞・受章を重ねています。
近年では、『鳥の歌』『FEDERICO』『戦下の詩人たち』の〈愛と平和三部作〉を完成させ、クリスティーナ・オヨスと共演した『邂逅 ENCUENTRO』、高野山真言宗総本山金剛峯寺の壇上伽藍・金堂にてのフラメンコ奉納公演『聖なるいのち 〜空海に捧ぐ〜』等を行っています。つい先日には、鍵田真由美・佐藤浩希プロデュース「小島章司 魂の贈り物」に特別ゲスト出演。後進にフラメンコの精髄を伝える感動的な舞台を繰り広げて熱狂を呼び、各紙誌でも大絶賛を浴びました。日本舞踊史の生ける伝説と呼べる巨匠中の巨匠です。来月末には新作『ラ・セレスティーナ 〜三人のパブロ〜』を発表。創作欲はとどまることをしりません。受章を機にさらなる活躍が期待されるところです。

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ desnudo 小島章司


フラメンコ・小島章司の世界 (Master of Art Series)

フラメンコ・小島章司の世界 (Master of Art Series)