「ダンスマガジン」「オン★ステージ新聞」年末回顧

年末回顧のシーズン。「ダンスマガジン」2月号(12/27発売)の年鑑「バレエ2011」におけるベストステージ&ピープルと音楽、舞踊、演劇、映像の情報、批評による総合専門紙「週刊オン★ステージ新聞」新年号(12/24発売)の洋舞ベスト5&新人ベスト1の発表となった。前者は批評家等31名、後者は批評家・ジャーナリスト15名の選出。それぞれ各選出者のコメント付きで、他の内容も充実しているので一読をお薦めする。


来日ではイスラエルフィルハーモニー管弦楽団×モーリス・ベジャール・バレエ団×東京バレエ団「奇跡の響演」、シディ・ラルビ・シェルカウイ×首藤康之『アポクリフ』に投票が集まった。パリ・オペラ座バレエ団、英国ロイヤル・バレエ団、オーストラリア・バレエ団といった大バレエ団の来日公演やボリショイ・バレエ×マリインスキー・バレエの合同ガラ、「エトワール・ガラ」、モーリス・ベジャール・バレエ団、ホフェッシュ・シェクターピナ・バウシュアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルらの公演の支持も強い。
国内では東京バレエ団の新制作『オネーギン』や新国立劇場バレエ団のエイフマン振付『アンナ・カレーニナ』、ビントレ―振付『ペンギン・カフェ』等への投票が目につく。精力的な活動が目についた勅使川原三郎中村恩恵の諸作品、フラメンコ界の先端をゆく鍵田真由美&佐藤浩希のアルテ イ ソレラの『道成寺』、神戸の貞松・浜田バレエ団の上演した、欧州で活躍する気鋭・森優貴の大作『冬の旅』等も挙がっている。
恒例の「オン★ステージ新聞」新人ベスト1。今年の振付家部門は伊藤郁女が獲得した。9月に彩の国さいたま芸術劇場にて『Island of No Memories―記憶のない島』を発表。フィリップ・ドゥクフレやアンジュラン・プレルジョカージュやアラン・プラテル、シェルカウイらの作品に相次いで招聘される売れっ子ダンサーだ。振付作品でもスキル&センスの高さを示しており、納得の受賞であろう。ダンサー部門は該当なしとなった。実力拮抗する5人が競って同票となったため。詳しくは紙面をチェックしてほしい。
私の2010年舞踊界回顧は月末もしくは年始にここで発表する予定。
Apocrifu

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