webDICEによる水野立子(JCDNディレクター)へのインタビュー

今週末(3/11、12)にJCDN(ジャパン・コンテンポラリー・ダンス・ネットワーク)「踊りに行くぜ2(セカンド)」東京公演がアサヒアートスクエアにて行われる。2000年にスタートして全国各地のスペース間をつなぎコンテンポラリー・ダンスの魅力を広く紹介してきた「踊りに行くぜ!!」は、10周年を一区切りとして作品制作に重点をおいた新たな展開をはじめた。各地でのレジデンス制作は、どのようか果実を実らせるのだか。
公演を前にJCDNディレクター・水野立子へのインタビューがwebDICE-骰子の眼に掲載された(取材・文:駒井憲嗣)。とても中身の濃い記事だと思うのでご紹介しておく。
「創る楽しみとアーティストの活動支援で充実感を」コンテンポラリー・ダンスと社会の関わりを問う『踊りにいくぜ!! II(セカンド)』
http://www.webdice.jp/dice/detail/2913/
水野はインタビューにおいて、ダンス・アーティストの活動支援や作品制作時におけるアーティストへの向き合い方を率直・具体的に語る。そして、コンテンポラリー・ダンスの現状や社会に与える影響について冷静な分析をしている。「なんでもあり」とも評されるような、自由度の高い表現であるがゆえに、この10年で数は増えたけれども、作品の中身が弱く、個人のブログのような作品が増えてしまった面も見過ごせないと。そういう危機感こそ「踊りに行くぜ!!」がダンス作品の紹介・地域間交流の段階を経て、時間をかけてのクリエーションへの転換の原動力となっているようだ
また、ダンスの持つ可能性の広さについても語る。アーティストの作品のみならず、老若男女を対象としたコミュニティ・ダンスは社会と広く接点があり、表現能力やコミュニケーション能力が身につくものとして可能性が言及され、実際に世界各国で義務教育に取り入れられたりもする。JCDNでは、その普及にも力を入れていきたいという。
コンテンポラリー・ダンスの舞台をロクにみることもなく「コンテンポラリー・ダンスというトレンドは古い、終わった」みたいな心無い発言をし、自己顕示する者もいる。が、頭でっかちな議論や誹謗に惑わされてはいけない。現場に深くかかわる人間や熱心な観客、それに批評家と呼ばれる人のなかでも少なくない者が、そんな人よりも何千倍何万倍もダンスを愛し、日本のダンスの将来を考えていると思う。水野の言葉の端々からもそれが強く伝わる。その灯絶やすことなく皆で広げていくことが大切だ。
「踊りに行くぜ!!2(セカンド)」東京公演詳細
http://odori2.jcdn.org/project/tour/tokyo
2010 「踊りに行くぜ!!」?(セカンド) 公募スタート!