日本バレエ協会関東ブロック神奈川支部『白鳥の湖』

日本バレエ協会関東ブロック神奈川支部
第26回自主公演『白鳥の湖』(全幕)

演出・再振付:夏山周久
王子:青木崇(大阪バレエカンパニー)
オデット/オディール:大滝よう(東京バレエグループ)
ロットバルト:小林洋壱(東京シティ・バレエ団)
指揮:堤俊作 演奏:俊友会管弦楽団
(2009年1月17日 神奈川県民ホール)

日本バレエ協会関東ブロック神奈川支部の自主公演ではこのところ古典全幕を取り上げている。今回は元東京バレエ団プリンシパルで現在は関西を中心に活動している夏山周久を招き『白鳥の湖』を上演した。ゴールスキー版に典拠した演出。第4幕は王子がロットバルトを倒しオデットと結ばれるハッピーエンドであるがドラマティックな仕上がりだった。王子役は若手のホープ青木崇。関西の踊り手だがこのところ首都圏でも踊る機会も増えてきつつある。力感あふれる踊り、抜群のテクニックに加え王子らしいマナーのよさも増してきたように思われた。オデット/オディールは神奈川出身で海外経験もある大滝よう。手堅く二役を踊り分け主役の任を無事に果たしていた。舞台装置も本格的で照明(足立恒)は超一流。堤俊作指揮による俊友会の生演奏も定着している。合同公演でありながら贅沢でまとまりのいいグランドバレエに仕上がっていた。