[BALLET]「アエラ AERA」10/5号(最新号)に上野水香の記事

「アエラ AERA」2009年10月5日号に「東京が育んだ日本発のプリマ〜世界一のバレエ都市」と題して、東京バレエ団プリンシパル上野水香の特集記事が掲載されています。今夏行われた「世界バレエフェスティバル」に参加した際のリポートを中心に、世界へと羽ばたくプリマの現在を、カラー写真入り2ページで大きく紹介しています。
上野は、今回のバレエフェスのガラ公演においてデヴィッド・マッカテリとともにトリを務めました。踊ったのは、ヌレエフ版『ドン・キホーテ』のグラン・パ・ド・ドゥ。振付・編曲に独特の趣あるヴァージョンとして知られますが、上野は、こけおどしの超絶技巧や、これ見よがしの自己顕示を極力控え、一つひとつのパを丁寧に、ていねいに魅せていきます。落ち着いた舞台さばきは見事なものでした。世界の大スターたちが居並ぶなか、日本代表的なポジションとして堂々たる存在感を示したように思います。
今回、上野が、世界の一線級と比肩してガラの掉尾を飾るという大役を十分こなしたことは賞賛されるべき。東京という都市は、欧米からの一流ダンサー/カンパニーの来日を居ながらに享受できる幸運な場所です。とはいえ、バレエ・ファンの一人ひとりが自国のアーティストをより応援していくことは、日本が真の意味でのバレエ大国となるために欠かせません。「アエラ AERA」の記事は、そういった巨視的な視点から上野の活躍ひいては日本バレエの可能性を示唆、広く伝えるものとして貴重に感じました。