水の江滝子 死去

“ターキー”の愛称で知られ、俳優として舞台・テレビで活躍したのち、日活黄金時代の映画プロデューサーとして活動、石原裕次郎を発掘したことで知られる水の江滝子さんが16日老衰のため死去しました。94歳。
1928年に13歳で東京松竹楽劇部(のち松竹少女歌劇団)第1期生として入団、ショートカットでタキシード、シルクハット姿に扮して“男装の麗人”という呼称で話題になりました。舞台でカウボーイ役を演じて拳銃を構えて「俺はミズノーエ・ターキーだあ」と見得を切ったことから“ターキー”と呼ばれるように。松竹内のストライキでは水の江が闘争委員長となってジャーナリズムの注目を集めることもありました。
中山千夏の書いた「タアキイ―水の江滝子伝」というものを以前読みました。舞台活動は戦後まもなくして辞めましたが、日本のレビュー界初期に活躍した大物としてしっかり記憶しなければならない人だと思います。謹んでご冥福をお祈りいたします。


タアキイ―水の江滝子伝

タアキイ―水の江滝子伝