第20回(平成21年度)松山バレエ団制定各賞決定

第20回(平成21年度)財団法人 松山バレエ団制定による各賞が発表された。

芸術賞:横山慶子(横山慶子舞踊団団長・横山慶子舞踊学園園長)
理由:長年にわたり創意工夫を重ねながら、舞踊活動を地道に続けてこられ、舞台芸術の発展に寄与された多大な貢献に対して

芸術奨励賞:西田佑子(バレリーナ)
理由:たゆまぬ鍛錬を経て、今後の舞踊界・舞台芸術を担う者としての存在感を持ち、更に努力研鑽を積み重ね、その活動が顕著である事に対して

教育賞:伊与田あさ子(伊与田バレエスタジオ主宰)
理由:長年にわたり地道な研究を重ね、舞踊教育を通じて、人間本来の精神の輝きを引き出され、舞踊教育界発展に貢献された事に対して

この賞の特徴は、バレエのみならず広く洋舞全般を対象にしていること、各地で活動する人を含めて地道に活動し着実な成果を挙げている舞踊関係者に光を当てていることにある。これは“すべての舞台芸術の「前座」とならん”をモットーに掲げ、芸術創造活動のすばらしさを広く訴えてきた財団の主催する顕彰ならではといえよう。
今年も、福島の地に根付きつつ長年活躍してきた現代舞踊の大家・横山、知的・身体に障がいを持った生徒へバレエを通しての教育活動を行ってきた伊与田、フリーランスとして活動しながら関東・関西で全幕主役の舞台を定期的にこなす希少な存在として健闘している西田と、年代・分野・立場の異なる多彩な顔ぶれが選ばれた。
芸術賞に関しては、日本の洋舞史に名を残すべき人が名を連ねる。過去の芸術奨励賞の受賞者は一様にその後の活躍目覚しく、結果として各舞踊賞等のさらなる受賞を果たしているケースも少なくない。教育賞はこの賞独自のもの。今年で20回を迎えたが、独自の輝きを放つ顕彰として、その存在感はいよいよ大きなものがある。