平成23年度文化庁概算要求の概要について

平成23年文化庁概算要求の概要が発表された。
平成23年文化庁概算要求の概要(PDF形式(140KB))http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/pdf/23_gaisan_gaiyou.pdf
平成23年度概算要求主要事項説明資料(PDF形式(3.72MB))http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/pdf/23_gaisanyoukyu_ver3.pdf
文化芸術創造活動への新たな支援として「舞台芸術創造力向上・発信プラン」を掲げる。既定予算6,922 百万円を整理統合(7,196 百万円)し、トップレベルの芸術団体(100 団体程度)、劇場・音楽堂(10 施設程度)による舞台芸術の創造発信を重点的に支援。また、地域の中核となる劇場・音楽堂からの創造発信を支援(80 施設程度)。さらに日本版アーツカウンシルの試行的導入するというのも注目される。
芸術家等の人材育成に関しては、新規となる「文化芸術の次世代人材育成プロジェクト」(6,747 百万円)が眼目。先端的メディア芸術に対応できる若手クリエイター育成や分野の枠を超えた育成公演など戦略的な新進芸術家の育成、一流の文化芸術団体や芸術家を活用した創造性豊かな子どもの育成への取組だという。
貴重な文化予算が有意義に使われることを望みたい。昨秋の「事業仕分け」によって文化予算削減が取り沙汰されたが、制作者や実演家はピンチの時にだけ慌てて政府・官庁に泣き付くのではなく、常日頃から文化予算への高い意識を持つことが求められる。評論家・ジャーナリスト等も舞台の良し悪しだけでなく、社会的価値や公益性に関してもより明確な価値判断をして世に問うていくことが必要となってこよう。