新国立劇場2011/2012シーズンラインナップ
新国立劇場の2011/2012シーズンラインナップが発表された。
新国立劇場 2011/2012シーズンラインアップが発表されました!http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20001307.html
バレエはオペラパレスでの6公演で、すべて全幕もの。ビントレー体制最初の2010/2011シーズンは古典全幕が牧阿佐美版『ラ・バヤデール』しかなかったため、いくらなんでも古典・クラシックが少ないのでは?との声も散見されたが、次シーズンは『白鳥の湖』『くるみ割り人形』の2演目が入る。新制作『パゴダの王子』に人気作の『マノン』『こうもり』、それに昨年初演した『アンナ・カレーニナ』と物語バレエが並ぶ。定番の古典全幕を上演しつつ人気の物語バレエを相次いで上演する。グランド・バレエに酔いしれる一年となりそうで、多くのバレエ・ファンに訴求するラインアップだろう。
ただ、近現代作品の上演は無し。2010/2011シーズンでは、昨秋ビントレー『ペンギン・カフェ』、バランシン『シンフォニー・イン・C』、フォーキン『火の鳥』という、近現代作品の粋を集めたミックス・プロを上演し、今年3月に行われる「ダイナミック ダンス!」でも、ビントレー、サープ、バランシン作品によるトリプル・ビルが予定される。ビントレーならではのバレエ史観・チョイスが感じられ興味深く意欲的だと感じていたのだが、次シーズンは大作『パゴダの王子』初演こそあるもののビントレー色は薄まったようにも思われる。欧米と違ってミックス・プロや現代作品系の公演は動員が厳しい面は理解できるが、1公演くらいはあってもよかったのではないかという気がしなくもない。民間の団体でもかなりなリスクを負って上演しているわけだから。
ダンサーでは、小野絢子をより中心に据えていくことを打ち出している。『マノン』のタイトル・ロールは楽しみで、狂喜したファンも少なくないだろう。昨年入団した米沢唯の抜擢も目につく。ゲストでは、牧阿佐美からビントレーに芸術監督が代わり、ロシア系からはゲストを呼ばないのでは?と危惧するファンも少なからずいたと思うが、ザハーロワが『白鳥の湖』に客演するようで、ファンにとってはうれしいだろう。スター性・動員という面もあるにせよ、世界の名だたる歌劇場に先行してザハーロワを立て続けに招聘してきた牧と劇場に対するビントレーの敬意が感じられるといってもいいかもしれない。
コンテンポラリー部門では、首藤康之&中村恩恵、鍵田真由美&佐藤浩希、加賀谷香、小野寺修二という、近年活躍目覚ましい面々が登場する。中堅クラスで、すでに一家を成した人たちであるが、新国で上演されるということによって、よりパブリック、メジャーな存在になるのであれば、それは悪いことではないだろう。
バレエ
パゴダの王子
2011年10/30(日)〜11/6(日)
くるみ割り人形
2011年12/17(土)〜25日(日)
こうもり
2012年2/4(土)〜12(日)
アンナ・カレーニナ
2012年3/16(金)〜20(火・祝)
白鳥の湖
2012年5/5(土)〜13(日)
マノン
2012年6/23(土)〜7/1(日)
中村恩恵×首藤康之Shakespeare THE SONNETS
2011年9/30(金)〜 10/1(土)
近松DANCE弐題
2011年11/17(木)〜27(日)
小野寺修二 カンパニーデラシネラ カラマーゾフの兄弟
2012年2/8(水) 〜12(日)
DANCE to the Future 2012
2012年4/21(土)〜22(日)
くるみ割り人形 THE NUTCRACKER 新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKS (バレエ名作物語 Vol. 4)
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白鳥の湖 SWAN LAKE 新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKS (バレエ名作物語 Vol. 1)
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