日本芸術文化振興会プログラムオフィサー決定

独立行政法人日本芸術文化振興会が9月1日付でプログラムオフィサー(音楽・舞踊)の採用決定についてリリースした。
8月1日付で採用されたプログラムディレクターのもと日本芸術文化振興会が行う文化芸術活動による助成事業に対しての審査・評価体制等の強化を図るべく活動する。
舞踊部門のプログラムオフィサーに決まったのは池田恵氏、稲田奈緒氏。
日本芸術文化振興会プログラムオフィサーの採用について
http://www.ntj.jac.go.jp/assets/files/kikin/topics/pdf/kikin20110901.pdf#zoom=94
池田氏は、公益社団法人現代舞踊協会研究部書記・なかの洋舞連盟事務局長を務める。現代舞踊系の多くのアーティストの公演の制作者として知られる。ダンサー出身で、公演やコンクールの制作業務に携わってているだけでなくダンスの舞台の表も裏も知り尽くした人だといえるだろう。
稲田氏は、舞踊評論家・研究者で今年から昭和音楽大学舞台芸術センター バレエ研究所准教授を務める。1990年代後半から舞踊評論活動を手掛け、コンテンポラリー・ダンスに関する批評記事の執筆が多いが、バレエにも習熟・熟知し、バレエ/コンテそれぞれのプロパーに偏りがちな舞踊評論界のなかで幅広い知見を持った論客として知られる。研究者としては著書「土方巽 絶後の身体」(NHK出版)が舞踏研究に一石を投じる快著となっている。近年は文化庁日本芸術文化振興会関連やフラメンコのマルワ財団の助成審査に当たるなど助成事業の実務経験も豊富だ。
池田氏の制作者としての現場経験、稲田氏の幅広い知見が買われたのであろう。両氏には、プログラムディレクターの中川俊宏氏とともに助成事業に対しての審査・評価体制等の強化に努めるべく活躍されることを期待したい。