「BALLET FACTORY(大人からのバレエ.com)」のコラム

健康づくり、スポーツ、子育て、それにバレエに関する単行本やムック本を刊行している出版社・(株)健康ジャーナル社が運営するバレエ情報サイト「BALLET FACTORY(大人からのバレエ.com)」。バレエスタジオ訪問記事やバレエ関連ブログの紹介等のコンテンツに加え数人の書き手によってバレエコラムが連載されている。
今月配信されたものをご紹介しておく。
ひとつ目は1991年〜2006年までパリに15年間在住しパリ・オペラ座をはじめフランスや欧州のバレエ&ダンスについて造詣の深い舞踊ジャーナリスト・渡辺真弓さんによる「ようこそ劇場へ」。今回は10月〜11月にかけて行われたミラノ・スカラ座バレエによる『ライモンダ』初演版復活上演についてのレポートが掲載されている。
http://www.ballet-factory.com/balletcolumn/favorite/index.html
1898年、巨匠マリウス・プティパの手によってサンクトペテルブルクマリインスキー劇場で初演された原典版の再現として話題になっているプロダクション。復活上演を手掛けたのはセルゲイ・ヴィハレフ。古典バレエの復活上演に定評あり、日本でもマリインスキー・バレエが来日公演で上演した『眠れる森の美女』やNBAバレエ団による『ドン・キホーテ』『コッペリア』などプティパ・バレエ復元版が上演されている。記事を拝読すると今回のプティパ最後の大作で豪華絢爛な『ライモンダ』の初演版復活上演も大成功をおさめた模様。スカラ座提供と思われる舞台写真の数々もきれいで必見。
Petipa's Raymonda reconstruction 1/4, Teatro alla Scala, 2011

ふたつ目は手前味噌だが「高橋森彦のバレエ&ダンス逍遥」。大阪の地主薫バレエ団による「ロシア バレエ トリプル・ビル」の模様を報告した。舞台写真11枚付。
http://www.ballet-factory.com/ballet-hyakka/gotheater/balletanddance/index.html
地主バレエは近年注目集めるカンパニーで、米の名門ボストン・バレエのトップ・プリンシパルとして現地で絶大な人気を誇っている倉永美沙や今春、英国ロイヤル・バレエに入団した若手ホープ金子扶生、貴重なノーブルダンサーにして役柄も広げ新国立劇場ソリストとして入った奥村康祐らを輩出している。今回の現代作品トリプル・ビル公演は、26歳のロシア人新進振付家コンスタンチン・セミョーノフの振付けた音楽性豊かでセンスのいい作品群を錬度高いダンサーたちが踊っており、大変見応えがあった。


金子扶生&奥村康祐『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』

長年にわたる豊富な取材経験を誇りフットワーク抜群の渡辺さんによるワールドワイドな記事と国内のディープな公演を中心に触れているつもりの拙記事は対照的であるが、内外バランスがとれているといえるのではないかと思う。


バレエを習うということ

バレエを習うということ


ニューヨーク ジョフリー・バレエスクール―大人からのバレエ

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  • 作者: ディナ・シモーンモス,アリソン・カイルレオポルド,中村三千恵
  • 出版社/メーカー: 健康ジャーナル社
  • 発売日: 2005/06/01
  • メディア: 単行本
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