熊川哲也 Kバレエカンパニー『くるみ割り人形』

熊川哲也 Kバレエカンパニー『くるみ割り人形』赤坂Sacasバージョン
演出・再振付:熊川哲也
美術・衣裳:ヨランダ・ソナベント/レズリー・トラヴァース
マリー姫:荒井祐子
くるみ割り王子/王子:橋本直
クララ:副智美
(2008年12月26日 赤坂ACTシアター)

やはり美術が圧巻。豪華で洗練されていて機能的。演出は冒頭、ホフマン原作の怪奇性も漂わせるが透徹した美にあふれた世界感で貫かれ、熊川の古典再演出のなかではもっともまとまっているのでは。今回はテープ演奏。今回のために録音したもののようでメリハリがあって音楽として聞かせるものになっている。テンポもよく踊るのは少し大変だったと思うが、それについていければ確実にレベルアップにつながる。Kバレエは2004年〜2007年夏くらいがピークで熊川の怪我以降はかっての活力がやや失われつつあると感じていたが今回の舞台を観る限り少し持ち直した印象を受けた。