第20回清里フィールドバレエ『白鳥の湖』8/5公演

避暑地として知られる山梨県北杜市高根町清里のサマーシーズンの風物詩となった「清里フィールドバレエ」に今年も行ってきました!楽しかったです!!
主催は萌木の村バレエシャンブルウエスト(主宰:今村博明・川口ゆり子)。八ヶ岳の南麓、標高1,200メートルの高原で行われる野外でのステージは一度体感するとやみつきになります。今年で記念すべき20回目を迎えましたが、だからといって特別に構えることなく平常心で自信作をしっかり上演する姿勢が頼もしい。『くるみ割り人形』、『白鳥の湖』、ロシアの文豪プーシキンの韻文小説「エヴゲーニー・オネーギン」に基づいて1820年代のロシアに生きた人々やその日常の情景を描く『タチヤーナ』の日替わり上演です。8月5日に上演された『白鳥の湖』公演を観ることができました。
今年は7月27日に開幕しましたが、波乱の連続だったらしく、公演直前になって雨が降り、中断、再開を繰り返したということです。所見日は、開幕以来はじめて天候に恵まれたとか。この日の主演は舩木城&高山優という公私にわたるパートナー。高山にとって初の清里でのお披露目となりました。息のあったパートナーシップが映えます。高山は、グランアダージョを無事に終え、宮殿でのオディールのヴァリエーションで堂々たる演技をみせ秀逸でした。湖畔のほとりでの白鳥たちの群舞の美しさは鳥肌もの。昨年度のフィールドバレエ公演の成果で照明家協会賞優秀賞を獲得した後藤武の卓越した照明も相俟って息をのむような幻想美を醸しだしていました。
本番前のリハーサルも覗きましたが(オープンに観ることができます)、ダメ出しは厳しくも的確。立ち位置、脚先への意識、表情の付け方等細心の注意を払いより良い舞台を観客に提供しようという信念が感じられました。豊かな自然のなかで本物の感動を味わえる清里フィールドバレエの意義はいくら褒め称えても称えすぎることはありません。ここではじめてバレエ鑑賞の魅力に開眼した人も少なくないでしょう。運営は大変だと察せられますが、末永く続いていってほしいと願わずにはいられません。
期間限定blog「清里フィールドバレエ」
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