「ダンスマガジン」「オン・ステージ新聞」年間ベスト

2009年回顧は改めて行いますが「ダンスマガジン」ベストステージ&ベストピープル2009と「オン・ステージ新聞」の洋舞ベスト5&新人ベスト1が発表されましたので概略に触れます。私はありがたいことに両方からアンケートをいただき回答しました。

DANCE MAGAZINE (ダンスマガジン) 2010年 02月号

DANCE MAGAZINE (ダンスマガジン) 2010年 02月号

両媒体とも最高の評価を集めたのがジョン・ノイマイヤーハンブルク・バレエ来日公演でした。「第12回世界バレエフェスティバル」および関連公演もさすがの高評価。昨年末公演なのにボリショイ・バレエも『明るい小川』等で票を集め底力をみせました。コンテンポラリー・ダンスでは、ヤン・ファーブルローザスという、彩の国さいたま芸術劇場が招聘したアーティストが強い。国内公演ではKバレエカンパニーの熊川哲也版『ロミオとジュリエット』、東京バレエ団が新制作したマカロワ版『ラ・バヤデール』、勅使川原三郎『鏡と音楽』に票が集まっています。「ダンスマガジン」の印象に残るダンサー/振付家を挙げるという項目では、ダンサー/スヴェトラーナ・ザハーロワ、アリーナ・コジョカル、ダニール・シムキン、振付家/ノイマイヤー、勅使川原の名が目立ちます。
「オン・ステージ新聞」の新人ベスト1は舞踊家振付家に分かれ、今年は評論家/ジャーナリスト15人が各部門ごと2名該当者を上げる形式でした。舞踊家部門は福岡雄大(新国立劇場バレエ団)が獲得。大阪出身でケイ★バレエスタジオ、チューリヒ・バレエを経て今秋、新国立劇場に入団した俊英です。新国立で早速主演した『ドン・キホーテ』と日本バレエ協会「バレエ・フェスティバル」上演の矢上恵子振付『BOURBIER』の演技が評価されました。強靭にして滑らかな技術と豊かな内面表現の持ち主です。振付家部門は混戦。頭ひとつ抜け出した得票者がいないため該当者なしに。少々寂しい結果ですが、若い才能の更なる飛躍と決定的な仕事の誕生に期待しましょう。
当方含む選者コメント等の詳細はぜひ実物を手にとってお読みになってください。