現代舞踊協会制定 第28回江口隆哉賞に中村恩恵!

社団法人現代舞踊協会制定 第28回(平成22年度)江口隆哉賞ならびに同賞に関わる文部科学大臣賞を振付家舞踊家中村恩恵が受賞した。
本日付で現代舞踊協会の公式ホームページに発表されているほか、株式会社VIDEOのホームページにも情報掲載されている。
社団法人 現代舞踊協会 公式ホームページ
株式会社VIDEO 公式ホームページ・第28回(平成22年度)江口隆哉賞 並びに 江口隆哉賞に係る文部科学大臣賞
同賞は“わが国における現代舞踊の振興と協会の繁栄に尽力された、故江口隆哉元会長の功績を記念し1983年10月13日に制定された。年間を通じ優れた現代舞踊を創作発表した作者に、過去の実績を加味して授与することとしている。”(現代舞踊協会HPより)もので、現代舞踊界最高の栄誉とされるが、選考対象は現代舞踊協会の会員に限らない。選考委員は舞踊家と舞踊評論家等の有識者が務める。
中村は、幼時からバレエを学び、1988年にはローザンヌ国際バレエコンクールにおいてプロフェッショナル賞を受賞。欧州に渡り、ネザーランド・ダンス・シアターにおいてイリ・キリアンらの作品を踊って活躍した。キリアンの代表作『ワン・オブ・ア・カインド』の主要パートを任され、中村のために振付けられ埼玉で世界初演された『ブラックバード』の演技でニムラ舞踊賞を得た。なお『ブラックバード』は後にローザンヌ国際バレエコンクールのコンテンポラリー審査の課題作品にも選ばれた秀作である。帰国後振付家として本格的に活動し金森穣のNoism等にも作品提供するなど活動の幅を広げてきた。人格者としても知られ、ワークショップには幅広い層のダンサーが参加すると聞く。
今回の受賞理由は「ローザンヌ・ガラ」(於:青山劇場)において首藤康之とともに踊った『The Well-Tempered』および熊川哲也Kバレエカンパニー「New Pieces」(於:赤坂ACTシアター)にて熊川とともに踊った『Les Fleurs Noirs』という昨夏相次いで上演されたデュオの成果。自主公演等はなかったものの各所での活躍は際立っており、私も各媒体のアンケートやblog等の回顧記事で中村の活躍を挙げている。納得の受賞だ。
中村は本年、本格的な自主公演を行う模様であり(オーディション募集等がかかっていた)、さらなる活躍を期待したい。
Megumi_Nakamura_"Rose_Window" (Rehearsal, September 4th )