「高橋森彦のバレエ&ダンス逍遥」のご紹介〜佐多達枝、川口節子、鍵田真由美&佐藤浩希の活躍について

健康・スポーツ・子育て等に関する単行本や雑誌を刊行している出版社・(株)健康ジャーナル社の運営による、バレエを愛する人のための総合情報サイト「大人からのバレエ.com」に観劇レポート&コラムを連載させていただいている。
「高橋森彦のバレエ&ダンス逍遥」
blogでは更新をお知らせはしていないが、過去ログを紹介させていただきたい。
というのも、創作について確かな実力を持ち、成果を挙げている作家の仕事に触れる機会が相次いだため。創作に興味を持っていただきたいからだ。
1人目は、佐多達枝。創作バレエの第一人者で”日本バレエの宝”とも評される。80歳近い年齢であるが創作意欲は旺盛だ。コラムで取り上げたのは昨年10月3名古屋の「ゆかりバレエ」(代表:神原ゆかり)が上演した『カルミナ・ブラーナ』。佐多作品ではもっとも再演されている作品である。日本では、なかなか創作の再演は難しいなか「ゆかりバレエ」は、佐多の同作品を大切に上演し、昨秋で3回目の上演となった。今年は幸いなことに佐多作品上演が相次ぐ。芸術監督を務めるO.F.C.(オルフ祝祭合唱団)主催公演。3月には合唱舞踊劇『カルミナ・ブラーナ』&1970年初演で佐多の出世作・バレエ『陽の中の対話』が上演される。10月には合唱舞踊劇『ヨハネ受難曲』を上演する。これは2009年夏に初演された、バッハの大曲に振付けた大作だ。キリストの受難をテーマにした壮大なスケールで展開される作品で、音楽・舞踊ファン、いやパフォーミングアーツに興味を持つすべての人必見と断言したい名作。再演が楽しみ。
Vol.4 ゆかりバレエ創立20周年記念公演・佐多達枝『カルミナ・ブラーナ
〜次代に遺したい日本のバレエの貴重な財産を再演

http://www.ballet-factory.com/ballet-hyakka/gotheater/balletanddance/t-4.html
OFC 合唱舞踊劇CARMINA BURANA

2人目は、川口節子。知る人ぞ知る名古屋の名振付家で、佐多以後では最も意欲的に創作バレエに身をささげているひとりだと思う。創作といってもアブストラクトなコンテンポラリーを作る人は少なくないが、クランコやマクミランといった人たちの仕事を受けてドラマティックな作風を打ち出す邦人振付家は少ない。川口は『イエルマ』『奇跡の人』『サロメ』といったドラマ性の強い、人間感情の機微、心の襞を鋭くえぐる快作を連打している。連載で取り上げたのは昨年秋に行われた「BALLET SELECTION 2010」公演。川口はそこで『心地よく眠るアリス』等を上演した。この世とあの世のディスタンスを描きつつヒューマニズムに富んだ素晴らしい作品を生んだ川口に拍手したい。
Vol.3 川口節子バレエ団『BALLET SELECTIONS 2010』
〜愛知からの創造と発信に手応え

http://www.ballet-factory.com/ballet-hyakka/gotheater/balletanddance/t-3.html
3人目というか3組目は、フラメンコの鍵田真由美&佐藤浩希だ。ARTE Y SOLERA(アルテ イ ソレラ)を主宰し、大ヒット作『FLAMENCO曽根崎心中』などドラマ性の強い作品を発表してきた彼らは、近年、小スペースで実験性の高い作品を発表してもいる。彼らの近年の蓄積のすべてをぶつけたのが、昨秋上演された大作『道成寺』だった。ここではフラメンコ舞踊の枠を超えた大胆な実験を行いつつ多くの観客に訴求するドラマティックな創作を志向した。本年は『FLAMENCO曽根崎心中』を愛媛の内子座で上演するし、東京でも主催公演のほか新国立劇場に招かれ『女殺油地獄』を発表する。昨年以上に充実した活動が期待できるのでは。その活躍を括目して見守りたいと思う。
Vol.5 ARTE Y SOLERA(アルテ イ ソレラ)『道成寺
〜鍵田真由美の熱演と、フラメンコの枠を超えた新たな舞踊表現への挑戦

http://www.ballet-factory.com/ballet-hyakka/gotheater/balletanddance/t-5.html
preview】ARTE Y SOLERA 道成寺 dojoji 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ

健康ジャーナル社 刊行 バレエ関連本

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