MEMO

文化庁からの支援金等の適正な使用について

文化庁からの支援金を不正に受給していた団体があったというニュースが先日報じられた。それに対して文化庁では、芸術団体等に対して支援金等の適正な使用及び不正行為等を行った芸術団体等の応募制限を定めたことを通知した。 文化庁からの支援金等の適正な…

伊東豊雄の高松宮殿下記念世界文化賞受賞と山崎広太『Choron』(2001年)など

先日、第22回高松宮殿下記念世界文化賞の受賞者が発表された。建築部門には伊東豊雄が選ばれた。伊東は1970年代から実験的な建築を手掛けてきており、その仕事にはつねに都市や消費社会への批評眼が注がれてきたといわれる。舞台芸術関係でも、まつもと市民…

平成23年度文化庁概算要求の概要について

平成23年度文化庁概算要求の概要が発表された。 平成23年度文化庁概算要求の概要(PDF形式(140KB))http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/yosan/pdf/23_gaisan_gaiyou.pdf 平成23年度概算要求主要事項説明資料(PDF形式(3.72MB))http://www.bunka.go.jp/bu…

地域からの発信とさらなる可能性〜「全国合同バレエの夕べ」と「スペシャル ダンス セレクションinひょうご」の意義

バレエ界と現代舞踊界において、それぞれ夏に重要なイベントが行われる。日本バレエ協会の「全国合同バレエの夕べ」と現代舞踊協会の「現代舞踊フェスティバル」である。今年で前者は34回目、後者は31回目。バレエ協会に関しては各支部、現代舞踊協会に関し…

平成22年度(第65回)文化庁芸術祭参加公演一覧

平成22年度(第65回)文化庁芸術祭参加公演一覧が発表された。 平成22年度(第65回)文化庁芸術祭参加公演一覧 http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/geijutsusai/22_geijutsusai.html 関東、関西でそれぞれ開催されるが、そのラインナップを観て簡単な雑…

大阪→清里

公演シーズン真っ盛りである。各地でダンス公演が目白押しだ。 つい先日、大阪のMRB松田敏子リラクゼーションバレエ主催「バレエスーパーガラ」を観劇し、その後まもなく山梨県・清里で行われる恒例の「清里フィールドバレエ」初日『白鳥の湖』に足を運んだ…

ゼロになるからだ

スタジオジブリの最新作「借りぐらしのアリエッティ」が公開されてヒットしている。ジブリ作品といえば毎回主題歌も話題になる。なかでも個人的に印象深いのが「千と千尋の神隠し」の「いつも何度でも」(作詞:覚和歌子、作曲・編曲:木村弓)。 木村弓 いつも…

シャンソンの重鎮・石井好子死去とシャンソン&バレエ

日本シャンソン界を代表する歌手・石井好子さんが17日亡くなられた。享年87歳。 戦前に東京音楽学校(現・東京芸大)声楽科を卒業。ドイツ歌曲を学んだのちジャズに転向した。50年にアメリカ留学したあとフランスに渡ってシャンソンを学びヨーロッパ各地で…

日本人にも親しまれるフランスの純愛物語『シラノ・ド・ベルジュラック』『椿姫』

BeSeTo演劇祭で上演されているSCOTによる鈴木忠志演出『シラノ・ド・ベルジュラック』を観る。2006年にも今回と同じ新国立劇場にて劇場主催公演に招聘されて上演されてもいる鈴木にとっての近年の代表作のひとつである。鈴木は前衛演劇の旗手として注目され…

「ホフマン物語」オペラ&バレエあれこれ

Noism1&2合同公演 新潟限定 劇的舞踊『ホフマン物語』の初演が迫ってきた。 オペラの「ホフマン物語」はよく知られよう。主人公の詩人ホフマンが、歌う人形のオランピア、瀕死の歌姫アントーニア、ヴェネツィアの娼婦ジュリエッタと次々に恋に落ちるも成就…

大野一雄 お別れ会「ブラヴォー!大野一雄の会」詳細

故大野一雄さん(舞踏家)のお別れの会である「ブラヴォー!大野一雄の会」が7月17日(土)に行われる。大野一雄舞踏研究所 公式WEBサイトにも詳細が出ている。 会場内にて随時献花と展示観覧ができるようだ。展示:細江英公「胡蝶の夢」写真絵巻他映像等上映有…

第30回ニムラ舞踊賞に厚木三杏が決定!

長野県諏訪市主催の第30回ニムラ舞踊賞に厚木三杏が決定した。 第30回ニムラ舞踊賞受賞者決定 http://www.city.suwa.lg.jp/www/info/detail.jsp?id=1885 受賞理由は以下のとおり。 新国立劇場バレエ団公演のトワイラ・サープ振付『プッシュ・カムズ・トゥ・…

三島由紀夫 没後40年

今年は作家・三島由紀夫の没後40年にあたる。 関連イベントも行われている。先日まで銀座シネパトス「特集:日本映画レトロスペクティブ Part9〜没後四十年 映画で辿る三島由紀夫」では三島原作映画が連続上映されていたし、山中湖にある三島由紀夫文学館で…

平成22年度(第65回)文化庁芸術祭参加公演の募集

平成22年度(第65回)文化庁芸術祭参加公演の募集が始まっている。 平成22年度(第65回)文化庁芸術祭参加公演の募集についてhttp://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/geijutsusai/22_geijutsusai_boshu.html 例年同様に「演劇」「音楽」「舞踊」「大衆芸能」…

池袋にチャコット直営店&カルチャースタジオ誕生

総合ダンス用品メーカーチャコットが6月5日に東京都豊島区池袋に全国で27店舗目となる直営店と6店舗目となるスタジオを開設するのが話題になっている。 劇場都市池袋に、新しいチャコット誕生【ニュースリリース】 http://www.chacott-jp.com/j/company/rele…

追憶:針生一郎、勅使河原宏、荒川修作、山口小夜子

先日、前衛美術評論で知られる針生一郎の死去が報じられた。針生は、反権威的・アヴァンギャルドな評論で知られ、1960年代以降現在に至るまでのアートシーンを語るうえで欠かせない論客のひとりだった。近年では、長編ドキュメンタリー映画「日本心中」や若…

山路曜生氏死去

創作日本舞踊家の山路曜生さんが亡くなられた。享年80歳。 http://www.asahi.com/obituaries/update/0513/NGY201005130013.html 名古屋を中心に個人舞踊家として活動された創作邦舞のベテランであり、洋舞関連でも現代舞踊の公演の演出等を手がけられている…

第20回(平成21年度)松山バレエ団制定各賞決定

第20回(平成21年度)財団法人 松山バレエ団制定による各賞が発表された。 芸術賞:横山慶子(横山慶子舞踊団団長・横山慶子舞踊学園園長) 理由:長年にわたり創意工夫を重ねながら、舞踊活動を地道に続けてこられ、舞台芸術の発展に寄与された多大な貢献に対して…

日本芸術文化振興会平成22年度助成対象活動決定

平成22年度芸術創造活動特別推進事業助成対象活動および芸術文化振興基金助成対象活動が3月26日付けで公表資料として発表されました。 舞踊では、芸術創造活動特別推進事業助成対象活動が応募件数67件のうち56件が採択され、芸術文化振興基金助成対象活動が1…

エイブル・アートの意義

エイブル・アートという言葉、活動をご存知でしょうか? それは、障がい者による芸術の可能性を広げ、障がい者の社会的地位を向上させるとともに、芸術と社会の新しいあり方を探っていくものです。これは1995年に播磨靖夫が提唱したわが国から生まれた運動で…

アートのチカラ

名門パリ・オペラ座バレエ団の2年ぶりとなる来日公演が幕を閉じました。今回上演されたのは2演目。豪奢な装置・衣装と装飾的な振付のヌレエフ版『シンデレラ』、簡素な舞台意匠、シンプルな物語ゆえに演出・演技・踊りそのもののクオリティが問われる『ジゼ…

記念日の公演

3月8日は国際女性デーとして知られます。国際女性デーとは、女性の政治的自由と平等を求める記念日。奇しくも同日に授賞式の行われた米アカデミー賞において監督賞をはじめて女性(キャサリン・ビグロー)が受賞するというニュースが話題に。わが国のダンス関…

江口隆哉賞、河上鈴子記念スペイン舞踊賞、服部智恵子賞が決定

昨年度の舞台成果に対する顕彰がはじまりました。まず、社団法人 現代舞踊協会制定の第27回江口隆哉賞および第14回河上鈴子記念スペイン舞踊賞(2年に1度)、社団法人 日本バレエ協会制定の第26回服部智恵子賞が発表されました。 【第27回江口隆哉賞】 加賀谷…

劇団「ふるさときゃらばん」倒産に思う現実と理想

全国各地でオリジナルミュージカル等を精力的に上演してきたことで知られる劇団「ふるさときゃらばん」が破産しました。 http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100223-OYT1T00086.htm http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2010022200925 ニュース…

五輪男子フィギュアスケート結果について思うこと

バンクーバー冬季五輪・フィギュアスケート男子の試合結果が波紋を呼んでいるのはご承知でしょう。2位に終わった前回トリノ五輪の覇者エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)が審査基準に対して露骨に不満を述べています。優勝したエバン・ライサチェク(米国)…

地域団体・アーティストによる国際交流が活発化

舞踊に限りませんが、多くの芸術文化が首都圏一極集中になりがちです。そんななかコンテンポラリー・ダンスでは、地域から世界へと発信していくプロジェクトがどんどん進行しています。先日、福岡において西日本中心とした各地のアーティストと韓国の最新ダ…

平成22年度文化庁予算(案)が決定、0・5%増に

昨秋、行政刷新会議の「事業仕分け」問題で揺れ、衝撃の走った舞台芸術界ですが、平成22年度の文化庁予算(案)では前年度よりも4億8千万円(0・5%)増の1千20億2千万円となる見込み。文化芸術団体等の官庁への陳情の甲斐あったと関係者は胸をなでおろしている…

ショパン生誕200年に関するダンス公演と展覧会

今年は前期ロマン派音楽を代表する作曲家フレデリック・ショパン(1810〜1849年)の生誕200年にあたっています。ショパンといえば、自らピアノを演奏する傍らピアノ独奏曲を数多く作りピアノの詩人ともよばれる音楽史上に燦然と輝く存在。しかしながら、生涯を…

謹賀新年 2010

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 2009年は経済不況を感じさせないくらいに内外のさまざまの公演が続き盛況でした。今年もため息の出そうな豪華ラインアップが続きます。 3月のパリ・オペラ座バレエ、6月の英国ロイヤル・…

「ダンスマガジン」「オン・ステージ新聞」年間ベスト

2009年回顧は改めて行いますが「ダンスマガジン」ベストステージ&ベストピープル2009と「オン・ステージ新聞」の洋舞ベスト5&新人ベスト1が発表されましたので概略に触れます。私はありがたいことに両方からアンケートをいただき回答しました。DANCE MAGAZ…