2009-01-01から1年間の記事一覧

vol.4 佐伯知香(東京バレエ団)

バレエ公演の華たるプリマ・バレリーナ。いま、日本で名前だけで観客の呼べるプリマ、毎回一定以上の水準のパフォーマンスを必ずみせてくれるプリマがどれほどいるでしょうか。大手団体中心にマスメディアも使って若手プリマの売り出しに躍起になっています…

大阪市主催・平成21年度 青少年に贈る舞台鑑賞会「バレエ」『ドン・キホーテ』&MRB・バレエ小発表会

大阪市が主催し青少年のために良質の舞台芸術を廉価で提供する「青少年に贈る舞台鑑賞会」。バレエ部門は今年で4回目を迎えました。毎回早々に入場券が完売する人気公演です。初回から芸術監督・企画プロデュースを担当するのがMRB松田敏子リラクゼーション…

下村由理恵、勅使川原三郎に紫綬褒章

先日、フラメンコ舞踊の小島章司がめでたく文化功労者に選ばれましたが、それに続いて秋の叙勲においてバレリーナの下村由理恵、舞踊家の勅使川原三郎が紫綬褒章を受けています。これもキャリアある人でもなかなか受章できない狭き門です。 下村の受章で目を…

今年の数多あった『ジゼル』全幕上演を振り返って

今年は例年に増して『ジゼル』『眠れる森の美女』の上演が相次ぎました。これについて、舞踊評論家の大御所であり全国を股にかけ公演を観ておられるうらわまこと氏は、指摘しています。“階級差による悲劇と、対象的な豪華絢爛な祝宴、なにか時代を現している…

2010都民芸術フェスティバル参加作品について

毎年新春から春にかけて行われる都民芸術フェスティバル(主催:東京都、財団法人東京都歴史文化財団)。これは“都内で開催されるさまざまなジャンルの優れた舞台芸術公演に助成金を交付し、低廉な料金設定や関連企画を設けたり、日ごろ公演の機会が少ない地域…

フラメンコ舞踊の小島章司が文化功労者に

フラメンコ舞踊の第一人者小島章司さんが文化功労者に選ばれました。おめでとうございます。毎年のリサイタルを心待ちにする観客のひとりとしてうれしい限りです。 小島さんは1939(昭和14)年徳島県生まれ。武蔵野音楽大学声楽科を卒業し、声楽、ピアノ、ク…

ベジャール・バレエのジュリアン・ファブロー写真展

今日送られてきた「オン・ステージ新聞」を読んでいて知ったのですが、ベジャール・バレエ・ローザンヌの中心ソリストであるジュリアン・ファブローが被写体の写真展「ジュリアン・ファブロー・イン・ザ・ミラー」なるものが行われるようですね。 『バレエ・…

東京シティ・バレエ団がキミホ・ハルバート作品上演

東京シティ・バレエ団の発行するニュースレター「TCB NewsLeter」(公演等で配布)の最新号となる2009.10 vol.11/12号がこのほど発行されました。 来年2月に上演される『カルメン』再演の話題や新制作されて話題となった『ロミオとジュリエット』等今年に入っ…

上野水香&高岸直樹が「An Evening with Paloma Herrera」に出演

ご存知の方も少なくないと思いますが、来る26日、27日にシンガポールのEsplanade Theater Shingapore にて行われるバレエ・ガラ公演「An Evening with Paloma Herrera」に東京バレエ団の上野水香と高岸直樹が参加するようです。両日とも『カルメン』 パ・ド…

vol.3 法村珠里(法村友井バレエ団)

大阪が誇る超名門大手バレエカンパニーが法村友井バレエ団です。創設は1937年。初代団長の法村康之、二代目団長の友井唯起子夫妻による創設期・発展期を経て1983年より法村牧緒が三代目団長を務めています。日本人としてはじめてレニングラードバレエ学校(…

「横浜ソロ×デュオ<Compétition+」出場者決定

新進振付家の登竜門である「横浜ソロ×デュオ<Compétition+」2010年度(2月3日〜6日横浜赤レンガ倉庫1号館)のファイナリストが決定したようです。 荒木志水、Zyda Marie Baaya、Lee Dong Won、Baek Howool、Geon Hyauk Jin、岩渕貞太、笠井瑞丈、きたまり、…

「ダンス・アンソロジー〜身体の煌めき〜」概略

“ダンスに纏わる多彩な企画をとおして、日本を代表する舞踊家たちの鍛えられた身体、そこから広がるオリジナリティー溢れるダンスの最前線に迫る”という「ダンス・アンソロジー〜身体の煌めき〜」が愛知芸術文化センターにて行われます。 「ダンス・アンソロ…

[BALLET]わが国におけるJ・ロビンズ作品の受容について

ニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)5年ぶりの東京公演が盛況のうちに幕を閉じたようです。A・B・C3つのプログラムが組まれ、お家芸のジョージ・バランシン&ジェローム・ロビンズ作品のほか、アレクセイ・ラトマンスキー、クリストファー・ウィールドンら…

Noism、『NINA』台湾ツアー出発&新体制発足

金森穣率いる新潟りゅーとぴあ専属ダンスカンパニーNoismが代表作『NINA〜物質化する生け贄』を携え台湾ツアーに出発したようです。公演は10月16日〜18日の3回を予定。会場は観光地として知られる中正紀念堂の國家戯劇院。 http://www.noism.jp/blog/2009/1…

貞松・浜田バレエ団特別公演「創作リサイタル21」

ジョージ・バランシン『セレナーデ』、オハッド・ナハリン『BLACK MILK』、イリ・キリアン『6 DANCES』という近現代の巨匠振付家作品を一挙上演(併演:長尾良子『セ・シ・ボン』。関西のみならず東京でもお目にかかれない意欲的なプログラムであり、地元のバ…

この秋、フラメンコ舞踊の話題公演が続々と

この秋はフラメンコ舞踊が熱い! 現代屈指といわれるフラメンコの女王で、亡きピナ・バウシュや「リービング・ラスベガス」などで知られる映画監督マイク・フィギスらが熱烈に支持するエバ・ジェルバブエナが3年ぶりに来日し『Santo y Seña(サント・イ・セ…

vol.2 伊藤友季子(牧阿佐美バレヱ団)

日本バレエ界きっての超名門大手・牧阿佐美バレヱ団の若きプリマとして活躍をみせるのが伊藤友季子(いとう ゆきこ)です。イギリスにて5歳からバレエを始め、帰国して橘バレヱ学校入学。同時に第22期AMステューデンツに選抜されています。新国立劇場バレエ研…

パフォーマンスキッズトーキョー『からから、だんだら、からだ山』、酒井幸菜『スピカ』、神戸ビエンナーレ2009・近畿大学「群舞」

舞踊に限らずパフォーミングアーツのチケット代は決して安くありません。幸い、最近では、学生料金やエコノミー席といったものを設けるバレエ・ダンス公演が増えているのはいい兆候。インターネット中心としたチケット販売会社による割引システムや特チケも…

[BALLET]「アエラ AERA」10/5号(最新号)に上野水香の記事

「アエラ AERA」2009年10月5日号に「東京が育んだ日本発のプリマ〜世界一のバレエ都市」と題して、東京バレエ団プリンシパル上野水香の特集記事が掲載されています。今夏行われた「世界バレエフェスティバル」に参加した際のリポートを中心に、世界へと羽ば…

今年は『眠りの森の美女』の当たり年、でもある

今年は国内の多くのバレエ団が『ジゼル』を上演することが話題でした。後半戦に入り、谷桃子バレエ団を残すのみ。それに加え本年は『眠れる森の美女』上演も少なくない1年となります。以下、私が今年現時点で観た『眠り』全幕を挙げておきます。 東京バレエ…

岩名雅記監督作品『朱霊たち』ポルトベロ国際映画祭グランプリ受賞

舞踏家・岩名雅記の監督した映画『朱霊たち』がポルトベロ国際映画祭ベストフィルム(グランプリ)を受賞したそうです。岩名さんからのメール(BCC)で知りました。 岩名は1945年生まれ。舞踏研究所白踏館を主宰し、現在は仏・ノルマンディに在住し公演活動を…

パリ・オペラ座バレエ2009/2010シーズン開幕

バレエの殿堂パリ・オペラ座バレエの新シーズンが9月24日、『ジゼル』全幕によって開幕しました。シーズン開幕に『ジゼル』を持ってきたというのは、古典重視、そしてオペラ座の伝統を重んじる姿勢を打ち出したといえるでしょう。ロマンティック・バレエの名…

特別版<出張ダンス=人間史>vol.19&20

HOT HEAD WORKS主催による<ダンス=人間史>は、1998年よりスタートした対談シリーズです。舞踊批評家生活50年余年の舞踊史の証人・山野博大と舞踊家/振付家で、プロデューサー的立場からのイベント・講座も主催してきた加藤みや子が、日本の現代ダンス史を…

「DANCE FILM VARIATION ダンス・フィルム・ヴァリエーション」&ヴィスコンティ『ルートヴィヒ 復元完全版』

先日はじまったコンテンポラリー・ダンスの祭典「ダンストリエンナーレ トーキョー 2009」。その一環のプログラムである「DANCE FILM VARIATION ダンス・フィルム・ヴァリエーション」は、フランスの映像アーカイブ、シネマテーク・ドゥ・ラ・ダンスの協力を…

現代舞踊は変わりつつあるのか? それとも・・・

わが国のダンス・シーンにおいてバレエ/コンテンポラリー/モダンといったジャンルの壁がいまだ強固に存在します。非バレエのアートダンスとしては、近年、コンテンポラリー・ダンスが隆盛を誇り市場を拡大してきました。舞踊ジャーナリズムの援護も手厚い…

Vol.1 瀬島五月(貞松・浜田バレエ団)

今回ご紹介する瀬島五月(せじま さつき)は、関西を中心に大活躍しているプリマ・バレリーナ。クラシック・バレエからコンテンポラリーと、幅のある踊りと演技を魅せ、抜群のオーラを放っています。また、自作の創作作品にも才を発揮するなど注目の存在。 瀬…

日本のコンテンポラリー・ダンス 海外での活躍

つい先日まで、東野祥子のBABY-Q、室伏鴻のKo & Edge Co.、中村しんじのナチュラルダンステアトルの3組によるドイツツアーが行われていたようですね。9月4、5日@デュッセルドルフ、9月11、12 日@ミュンスター、9月16、17 日@ポツダムを巡演。Ko & Edge Co…

谷桃子バレエ団関連の出版物が相次いで刊行

このところバレエ関連の記事が女性雑誌に掲載されたり、単行本の出版が相次いでいます。今年、創立60周年を迎え、2年間にわたり記念公演シリーズを大々的に展開する名門・谷桃子バレエ団の関係者が関った出版物が続けてリリースされています。 「Grazia」10月…

五耀會 東京公演

日本舞踊は、日本のさまざまの古典芸能の集成でありながら、バレエやオペラ同様、舞台上で上演することを目的とした舞台芸術です。しかし、現代において、その魅力が広く人口に膾炙しているといえないのが現状でしょう。そういった状況に風穴を開けるべく結…

ライブ・エンターテインメント市場が好調

ぴあ株式会社の子会社のシンクタンク、ぴあ総合研究所株式会社は、2008年のライブ・エンタテイメント市場動向についての一覧「ぴあ ライブ・エンタテインメント白書 2009」を9月18日に発売するとリリースしました。 経済不況の中で、ライブ・エンタテインメ…